(NPO法人)オオタカ保護基金は、オオタカをはじめとするワシタカ類の調査研究や生息環境の保護を通じ、生態系の保全や環境保全型社会の実現することをめざし、様々な活動を行っています。栃木県の那須野ヶ原と喜連川丘陵を中心として、調査研究活動、保護活動、普及教育活動、製作提言の四つに大別される活動を行っています。
オオタカ保護基金HP:http://goshawkfund.jp/index.html/
オオタカ保護基金の行う自然体験活動の一環であり、今回の募金先である「サシバの里自然学校」は、2016年に開始されました。日本におけるサシバの有数の繁殖地である栃木県市貝町で、里山生態系の保全とともに、都市と農村の交流、自然と共生する地域づくりを目指して活動を展開しています。豊かな里山を活かした農業体験や自然体験など年間約30回のイベントを通し、サシバをはじめとした多様な生き物が生息できる里山づくりを行っています。
サシバの里自然学校 official site: https://www.sashiba-ns.com/
2002年 オオタカ保護基金が市貝町とその周辺でサシバ繁殖状況調査を開始。
2010年 同基金が「サシバと農業の共存を目指した保全プラン」を公表。
2012年 同基金と市貝町の共催で「サシバの里シンポジウム2012」を開催。
2014年 同町が「市貝町サシバの里づくり基本構想(5年計画)」を策定。
同基金、役場、同町の農家、商工業者から成る「サシバの里協議会」発足。
2016年 同町内に同基金がサシバ保護のためのトラスト地を確保。
トラスト地を利用した環境教育施設「サシバの里自然学校」を開校。
2019年 同町が「サシバの里づくり基本構想(10年計画)・実施計画(5年計画)」を策定。
「第1回国際サシバサミット」を同町で開催。国内をはじめ、フィリピンや台湾から300名が参加。
サシバは樹上に営巣し、開けた環境で採食するため、森林と農地が隣接した里山のような環境を繁殖地として好みます。サシバの繁殖には、そのような景観と、餌となるカエルやヘビ、昆虫といった豊富な小動物が必要であることから、豊かな里山を象徴する指標種とされています。
サシバは近年個体数が減少しており、2006年に環境省の発行するレッドリストにおいて絶滅危惧Ⅱ類に指定されました。個体数減少の原因として、繁殖地である里山の減少や、越冬地での密漁や伐採が考えらています。こうした状況を受け、繁殖地・渡りの中継地・越冬地が連携した国際的な保護活動が進められています。
加。
E-mail:birdthon@yahoo.co.jp