2011夏ワークキャンプ報告
2011夏ウトナイ湖 ワークキャンプ 報告

<受入先>
北海道苫小牧市植苗150-3
(公財)日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリ
原田 修  (はらだ おさむ)   レンジャー
中村 聡  (なかむら さとし) チーフレンジャー
安田 千夏 (やすだ ちか)    インターンレンジャー
篠原 詩織 (しのはら しおり) アシスタントレンジャー

<参加者>
3人
東京農業大学

<開催期間>
2011年 8月25日(木)〜8月29日(月)(4泊5日)

【スケジュール】
<1日目>
午前:移動、集合、買出し
午後:オリエンテーション

<2日目>
終日:ネイチャーセンター前の潅木の刈り取り作業

<3日目>
午前:オオアワダチソウの抑制管理作業への参加
午後:ウトナイ湖畔の植生調査

<4日目>
終日:野外セミナー
 夜:懇親会

<5日目>
午前:ワークキャンプのまとめ


【作業の報告】
▼ネイチャーセンター前の潅木の刈り取り作業

ネイチャーセンター前の灌木類が生長し湖への視界を遮るようになって観察を邪魔していたため間伐しました。
木はエゾノコリンゴやエゾニワトコなどがありました。
伐の作業中、キイロスズメバチが飛んでくるなどハプニングもありましたが、
業後にはネイチャーセンターからきれいに望めるようになりました。


作業前。あまり湖面が見えない。
間伐中…
作業後。だいぶ湖面が見えるようになりました!

▼オオアワダチソウの抑制管理作業への参加

オオアワダチソウとは、北アメリカ原産の植物です。
高さは50cmから150cmくらいで本州に生えているセイタカアワダチソウとよく似ていますが、茎や葉がざらざらなのが特徴です。
オオアワダチソウは根から他の植物を弱らせる物質を出すことで元々ウトナイ湖に生えている貴重な植物達にとって脅威の存在となっています。
そのオオアワダチソウの駆除作業を行いました。作業は今年もしこつ湖自然体験クラブ*トゥレップの方々と行いました。

手に持っているのが、問題のオオアワダチソウです。

▼ウトナイ湖畔の植生調査

オオアワダチソウの効率的な駆除作業のため、ウトナイ湖周りの異なる生息環境でオオアワダチソウを中心に植生を調査しました。
現在オオアワダチソウの異なる管理方法での駆除実験を行っていて今回は、その効果を測定するためにモニタリング調査を行いました。

記録中です。レンジャーに植物の名前を教えていただきました。

【その他の活動】
▽懇親会

ウトナイ湖の周辺で活動している方々との交流会。受入先のレンジャーが呼んでくださった普段は話す機会がないような方と話す機会をいただきました。

▽野外セミナー

受入先のレンジャーの方々からウトナイ湖とそれを取り巻く環境との歴史や現状・問題点について、実際の現場(美々川の源流部や苫東地区)に車で向かい、教えていただきました。
今までの作業などでレンジャーから、懇親会でから聞いた話をリアルに体感することができました。
午前中は美々川の源流部など苫小牧でも自然が残っている地域に連れていただき午後は苫東(工業地区)などで問題となっている畑やまもなく一杯になるごみの埋め立て最終処分場を見せていただきました。

このようなウトナイ湖周辺の素晴らしい自然に触れました。
しかし近くにはこのような埋め立て最終処分場もあります。

【ワークキャンプを終えて】
東京農業大学3年 島谷幸一 チーフコーディネーター

「大変なこともあるけど、自分でやっていて楽しいことだから続けられる。」

これはワークキャンプで印象に残った言葉レンジャーの方の言葉です。

4日目の野外セミナーの時、美々川の源流の神秘的な美しさを見せていただいた後と苫東の開発地を見学させていただいた時、レンジャーが苫小牧で自然保護を行うことは難しいことなのだと教えていただきました。
地価がとても高いウトナイ湖周辺は、根室の野鳥保護区や鶴居のサンクチュアリが行っているような買い取りによる保護活動が難しいです。
その土地の状況や法律に照らしギリギリのところで保護していかなければならない状況があるのだそうです。
そんな中、自然保護を行っていけるのは、レンジャーやボランティアの自然保護に対する想いまた自然が好きという想いがあって続けていけるのだと感じました。


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